アーティスト時代に数千人規模のフェスにゲスト出演し、多くの関係者の中で音楽活動をしていました。シオサバです。
アーティストや役者などにとって人脈は大切。たくさんの人脈があれば思わぬチャンスが舞い込む。
かといって、やみくもに広げても無駄な仕事が増える。
そこで、過去に10年間の音楽活動で沢山の人間との関わるなか必要だと感じた人脈と「いらねぇ」と感じた人脈を整理した。
これから業界で活躍していく為の参考として欲しい。
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人脈作りは【関係性】に注意して観察
芸能界、音楽業界、役者の世界は関係者同士が広くつながっている。業界に出入りしていれば、有名なアーティストと仕事をする機会は山ほどある。
有名人と知り合いであること、一緒に仕事をしたこと、よく顔を合わす事は、凄いことではない。
他人のネームバリューで釣ってくる人は、本人との繋がりがどの程度あるのかに注意すること。
この間は、レディーサバと現場が一緒だったよね。ジャスティン・サーバーも後輩なんだよね。サバネムはめっちゃいい奴だよ。
マジっすか!僕サバネム大好きなんですよ!(すげぇ。。。交友関係の広さにヒザがガタガタ震えてきたぜ。媚びへつらうチャンス!)
有名アーティストの名前を沢山ならべられると「この人と仲良くならなくちゃ」と浮足立ってしまう。
だが、このような人物は業界に5万といるが実際に有名アーティストと毎週飲みに行くほど仲がよい訳でもない。
チャンスはつかみたいが、全員に媚びを売る時間はない。
特に女性アーティストは、適当な交友関係をでっちあげて、あわよくばワンチャンで抱こうとしてくる男に注意。
そして、すべての人にいい顔をし続けると「人疲れ」に陥り、表現者としてのパフォーマンスがみるみる低下してしまう。
「自由な創作ができなくなった」と感じる日がきたら、そんな人付き合い切ってしまえばよい。
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人脈作りは相手の「権限」を探る
大きなステージで歌いたいと願うアーティストは、有名なイベント会場名や作品の名前を出されるとテンションが上がる。
落とし穴は、大きいイベントになるほど、携わる関係者は当然多くなり怪しい関係者も増える。
関係者という便利な言葉に注意。ブッキングの権限がなければ意味がない。
ウルトラサバサバフェスとか知ってる?あれは関係者の友達沢山くるんだよねぇ。
みんな身内だから逆に楽しめない感じかな!まぁなんか協力できることがあったら言ってよ!
すげぇ!自分、サバフェス毎年行ってるんすよ! (・・こりゃぁ、媚びへつらいドコロだぜ!)
大きなイベントなどを会話の中で匂わせてくるひとは沢山います。以下探るべきチェック項目。
[su_box title=”イベント権限チェック項目” style=”bubbles” box_color=”#0e63ae”]①ブッキングの権限を持っている
②権限をもつ人間と仲が良い
③イベントを手伝っている
④イベントへ外注で参加
⑤イベントに毎年いっている(お客)[/su_box]
業界の大物たる雰囲気で近づいてくる、ただのお客さんも沢山いるので注意が必要。
個人的に仲良くしたい相手以外は、適切な打算をもって交流を深めるのが良い。
人脈作りは【人情深くなる】ので注意
アーティストとして成功したいなら、人脈作りに私情を挟みすぎるのは良くない。
「性格のいい人」「一緒にいると楽しい人」には必ず情が入る。
誰でも気持ちの良い相手と仕事をしたいと考る。だけどすべての人脈を人情で広げてしまうと時間が足りない。
相手に情が入ると、効率の悪い仕事でもつい引き受けてしまい。創作やブレイクに有益な人ととの交流にさく時間とお金を失う。
ちょっと今回さぁ、平日っていうのもあってギャラはお気持ち価格になっちゃうんだけど、次はきっちりやるから、出演してもらえないかな?
何言ってんすかぁ!おやっさんと僕の仲じゃないっすか!任せて下さいよ!時給50円で身を粉にして働きやすよ!
新人アーティストが最も気を付けるべきことは、情による時間の浪費。
情を使ってあげるのには、時間がかかる。時間はお金だ。売れてからなら人に時間をタダであげても良いが、そんな時間はない。
最低でもウィンウィンの関係。メインは自分以上の権限とチカラを持っている人と交流していかなければ意味がない。
それでも、アーティストが最も時間を使うべきことは「創作」と「表現」なので「交流」に生活を支配されないよう注意が必要。
売れないアーティストの多くは「情」に振り回されて、すべきことに時間がまわせていない事がおおい。あなたも、そのような沼にはまっていないかチェックしてみてはいかがだろう。
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付き合う相手の「資金力」をみる
アーティストの人脈において仕事相手には資金力が不可欠。
プロジェクトや人間が動く空間には、沢山のお金が常にかかり続ける。仕事相手に予算、資金が足りていないと、必ずいきずまり足を引っ張られる。
そして、自身にも資金がないと仕事相手の足を引っ張る。
財布がカツカツの人間同士が同じコミュニティに沢山集まると、少額の対価を分け合いながら、時間を浪費して終わる。
嫌われそうな記事内容だが、事実なので仕方がない。
人脈の究極は広げずに【広がる】
ビジネスの人脈と異なる部分はここ。
アーティストにとっての人脈は「広げる」のではなく「広がる」が正解だ。
かつては価値のある表現や音楽が埋もれていく時代があった、だからなんとかして、自分を発見してもらう努力をする必要があった。
対して現在は、価値のある表現はカンタンに発掘される。
「業界からファンへ音楽を届ける」という流れに加えて
「ファンが発見した才能(需要)を業界が知る」が追加された為だ。
仕事においては「ビジネスの質」と「人脈」であれば、人脈を優先すべき場面は多い。
ただしアートになると、一定レベルを超えていて需要が発生しそうなものでなければ、人脈がお金に変わらない事が多い。
「作品の質」と「人脈」を天秤にかけるとすれば、アーティストは間違いなく「作品の質」に時間をかけるべき。
優秀な発信に、自然とレベルの高い同士だけが集まって人脈が「勝手に広がる」状態が究極にして理想形。
ターゲット戦略
お伝えの通り、人脈はやみくもに広げればよいものではない。
適切な判断で交流を深めるか判断することをお勧めする。
先輩の奥さん
イベントには、先輩アーティストなど関係者の家族も沢山いる。なかでも業界に出入りするタイプの先輩の奥さんはあなどれない。
ずっと相手にしてくれなかったプロデューサーの見る目も、奥様のひと言であっさり変わったりする。
ねぇアナタ。今日歌ってたあの子。シオサバ君。いいじゃない。わたし伸びると思うわ。直観がそう訴えかけてくるわ。
あぁ。誰だっけ。(そういやカバンにそいつのCDあったな。)後で聴いてみるわ。
「仕事とプライベートは別」と豪語するプロデューサーといえども、奥様のおすみつきには、前向きになる。
仕事場に奥さんがいらっしゃるタイプの関係者であれば、妻の意見力がそうとうある可能性が高い。
逆に「あの子、なんかキライ」と言われてしまうと、翌日からプロデューサーに冷たくされ、自覚なく厳しい状況に追い込まれる可能性も否定できない。
最低限、ぜったいに嫌われてはマズイ相手として覚えておくと良い。
筆者が少しだけ売れ始めたころ、わたしより先にわたしの彼女と仲良くなったレコード会社の人がいた。
彼女から「めっちゃいい人だよ」と言われれば確かにじゃけんにはできない。
美人グールプとは適切な距離を保つ
美人には必ず美人の友人がおり、やがて美人ばかりのコミュニティができる。
美人グループは女性ファンの憧れでもあり、彼女たちに好かれることは、アーティストのブランドを高める。
しかし、広い交友関係をもつ美人グループのメンバーに悪い噂を流されてしまうと、アーティストとしてやっかい。
多少の起爆剤にもなるが、利権者の昔の女である可能性も非常にたかく、いずれにせよ爆弾である認識が必要。
美人グループとの人脈は「つかず離れず」が理想的。
ねぇねぇ!プロデューサーとご飯いくから、シオサバも一緒にいこーよ!
本当に?有難う!でも直接誘ってもらった時にするわ!(・・美人の権限たるや、えげつねぇな。やりづれぇ)
イベント主催者
出演したいイベントの主催者とは交流があったほうが良い。
実力と人気が足りないうちは、関係が良くても、イベントには出してもらえず、下積みと称してイベントを手伝わされる可能性も高い
実力と人気が備われば、交流がなくても、目標のイベントには出演できる。
交流にかける労力と、自分の表現と作品への投資のバランスを考えて動くべし。
出資者
多くのアーティストはお金さえあれば、自分の悩みがすべて解決すると考える。
なので「活動に協力したい」と申し出てくれる出資者の存在はとても神々しく目に映る。
だがブレイク出来ない理由が本当は「お金」ではなかった場合、一気に窮地に追い詰められる。
信じてお金を投入し続ける出資者と、結果が伴わないアーティストとの関係性が次第に悪くなり、アーティストは出資者の機嫌を伺うことに脳みそと時間をつかうようになる。
お金のやり取りが無くても、誰かに何かを「手伝ってもらう」ことは労働力と時間の拘束があり、確実に借りを作る。
いろいろ手伝ってくれる人間に対する「申し訳ない」気持ちから、理想の活動や、自由な創作が出来なくなってしまう
わたしは、これを「人間関係の負債」と呼んでいる。
う~ん。思い返せば君には沢山の時間とお金を使ったよね。いや。だから何って訳じゃないけどね。しみじみと思った訳よ。2年だっけ。え?もう3年経ったかぁ。なるほどねぇ。
アーティスト同士の交流もほどほどに
別のグループの新人アーティスト同士は、必要以上に仲良くなる必要はない。
ブレイク後であれば、交流を深めることもよいが、下積みや、これから売れようとする新人同士が仲良くしても、同じ速度で売れることはない。
アーティスト同士は仕事でいうところの競合他社。実は共存することが困難な相手だ。
そして、その大半がいずれ消える、2年、4年、10年後にはほとんどいなくなる。
「こいつは必ず生き残る」と感じる友人との交流は大切。ただし、われわれはそんな千里眼をもっていない。その感覚も多くは気のせいで勘違いだ。
人のことをかまっている余裕などない。利益のある人と交流を深めよう。
クリエーターへのアンテナは張っておく
イラストレータ、動画エディター、WEBデザイナー、エンジニアなどは、アーティストと相性が良い。
「ものを作る」点で意見は一致しながら、表現方法が違う者どうし競合せず協力できる。
似たような歌手同士で友達の輪を広げるよりは、一芸持ってる友達の方が断然役に立つ。
むしろボーカル同士なんて食い合っちゃうので輪を広げる必要が全くない(言い過ぎだけど)売れるまでは、ボイトレの先生と1番慕う先輩アーティストだけで十分だ。
人脈よりも大切なこと。
音楽業界に限らず、人脈を作ってく上ではお酒を楽しく酌み交わせる能力が要求される。
なので、お酒が強い人は友達が多いし、人脈をどんどん広げられる傾向がある。
お酒が飲めないでノリが悪いと、一歩突っ込んだ関係まで発展しずらいのも事実だ。
筆者は酒を飲むことは好きだが、酒だけで築く関係と記憶が抜け落ちてく不毛な会話が大嫌いだ。
酒の席でなくても創作や音楽の話を楽しめる友人がいるとするなら尊い。大切にしよう。
お酒の席は、大きく距離を近づけることも出来るし、最高に無駄に終わる事も多い。
取るか捨てるかはあなたの性格で決めると良い。
人脈作りについてのまとめ
アーティストはお客さんからの支持を得ていれば、人脈はあとから勝手についてくる。
ビジネスとは違い、アーティストは実力が伴わないまま、人脈づくりだけに注力することは、多くの大切な時間を浪費する行為となる。
アーティストにとっての人脈は「表現を広げる」為の、最後の工程。
まずは、ひとの心に触れる素敵なモノづりやパフォーマンスをして欲しい。
それでは、素敵な創作を