歌手や新人アーティストが集客やプロモーションで配信アプリを使う場合、その使い方は専業のライバーとは異なる。
アーティストにとってのアプリは、最終的に歌や楽器、あなたの表現でファンの心を掴むためのツール。専業ライバーのようにしゃべり続けて課金してもらう事をゴールとしなくても良い。
この記事では、歌手やアーティストがライブ配信で効率的にライブ告知や楽曲プロモーションをするためのコツや戦術をお届けする。
ユーザーとして配信をただ楽しみたい人に向けた内容は書かれていないので、あしからず。
あわせて、配信で伸び悩んでいる、もしくは今から始めてみたいという人はこちらの記事も参考にして欲しい。2020年狙い目のアプリも紹介している。
ライブ配信アプリ比較【10社】新人アーティストお勧め【TOP5】
新人アーティストが知っておきたいライブ配信のコツ
ライバーのように収益が目的なら、長時間配信とコミュニケーションで収益化する。
ただし、あなたが歌手や音楽アーティストであれば無計画にダラダラと配信をすることはマイナスプロモーションだろう。
ここでは、アーティストの配信に特化した、配信アプリ運用のコツと、意識しておきたい事、戦術について解説していく。
ちなみに、30歳以上のアーティストは、若者よりスマホのライブ配信に苦手意識があるから、発信側の人口が断然少ない。という事は?・・・チャン・・・みなまで言わすな。
最初は長時間配信は不要
ライブ配信は単純に長時間配信の方が稼げるが、新人のアーティストは最初から金儲けに走るべきじゃない。
短くても良質な配信を心がけ「もう少し時間を伸ばして欲しい」「日数を増やして欲しい」という声がユーザーからあがったら増やす。
稼げないうちの動画の垂れ流しは効率が良くない。仕事で言えば人件費の無駄遣いとなる。
もちろん、歌手や音楽アーティストではなく、喋りで稼ぎたいというのであれば、最初から長時間配信で構わない。
ボーカル・シンガーはセットリストを決める
良質な配信とは「グダグダな配信」をしないこと。初心者はその日何を歌って、曲間になんの話をするかを決めておくと良い。
ノープランでなんとなく開いてどんどんファンを増やせるほど甘くはない。歌い手であれば、配信のたびにセットリストを決めておくのが良い。
予定尺をグダることなく配信出来るだけのネタさえ用意すれば、会話の盛り上がりや展開次第で内容を変える。
最初のうちは「次どうしよっかな。」という素人臭い謎の時間がなければそれでOK。
需要のない長時間配信は、しょせんその場しのぎ。配信の質を高めていけば、絶対に差別化はできる。
歌はアカペラから始めればOK
既に、コンデンサーマイク、インターフェイス、PC等の機材が揃っているのであれば良い音質で聴かせるのも良い。
ただし、現状で機材を持っていない場合。中途半端な知識で揃えてマイクで歌うより、アカペラの方が絶対良い。
アカペラでは、歌唱力のごまかしようがなく、素敵な声をもっていれば、適切に上手だと判断してもらえる。
室外の音や、クーラーなどの空気の音を出来るだけ遮断して 、スマホのマイクにしっかりと歌声が届くように何度かリハーサルをするのが良い。
配信する曜日と時刻を必ず守る
専業のライバーでない限り、毎日の配信は難しい。新人のアーティストがライブ配信を始める際のお勧めは週1の平日夜配信。最初は15分でも良い。とにかく質。無駄流ししない。
まずは週1日21時からの配信を絶対にさぼらず死守する。プロフィールにも配信曜日と時刻を記載。手ごたえを感じた配信アプリができたら、曜日や時間を増やせばよい。
アーティストであれ、ライバーであれ不真面目な人間、いい加減な人間は応援されない。無理せずに確実に守れる約束をし、責任をもって続けることが応援してくれる人への礼儀となる。
アーカイブがあると良い
週1などの更新頻度低さをカバーできるのがアーカイブ。
寝ている間も歌であれば聴かせる事が出来る。もちろんコミュニケーションのとれるライブの方がユーザー的には楽しいが、最終的にはボーカルであれば歌声に惚れさせなければならない。
アプリにアーカイブ機能がなければ、しっかりと曲が聴ける状態をYouTubeに用意しておいて、必ず歌が聴けるようにしないとならない。
シンガー、バンド、ミュージシャンなど肩書がアーティストである以上本業の音楽をしっかり用意することが配信でも基本だ。
このサイトは、わたしが寝ている間もガンガン読まれている。生配信以外のコンテンツも大事よ。
ライバーから盗みたい「お礼のアカペラ」
ライバーに対してファンから課金があった際、お礼にアカペラをプレゼントするアイドルをよく見るが、これは凄く良い。
あなたがアーティストであれば、自分のオリジナル曲のサビをファンの名前に変えて歌ってあげるのが良い。運よくファン同士が競いあえば、あなたが儲かる。
さすがに人の歌で替え歌をやるのはどうかと思うので、自分の楽曲を持っていたら「ご存じ無かったらYouTubeで是非聞いてください」と宣伝も交えて歌ってしまえば、原曲も後から聞いてもらえる
どちらにせよ。自分の曲の宣伝になるので、オリジナル曲はどんどん歌っていくのが良いだろう。
収益化が始まったら意識すべき事
お金が動き始めた時こそ、ファンには媚びない方が良い。かりに太い客(お金を沢山使ってくれる人)が出来たとしても、その人が中心のスマートじゃない配信を展開すればファンは離れる。
最初は収益化を考える必要はないが、収益が発生し始めたら1人の1万円より、20人の500円を目指すと良い。これをリスクの分散と言ったりする。
1つの収入経路やファンのグループなどに依存すると、そこに活動の方針を左右されてしまう。方針を左右していいのは投資家か株主だけだ。1人のアーティストを動かしたいのであれば、それなりに払ってもらわないと困る。
あなたがアーティストなら、嫌な要望には「嫌じゃ」と断れるキャラで活動した方が、アーティストとしての世界観を崩さずに済む。
特に女性アーティストは男性のパトロン(後援者)が凄く付きやすいから、歌でも絵でもトークでも、なんでもとりあえず発信した方が絶対に良い。
(いや。お前にも後援者おんのかーい)ってくらい歌が下手な子も応援されている。最初はみんな下手。愛嬌やキャラの方が大事。自信をもっていこー。
サムネイル作成で気をつけたい事
まずはサムネで引き付けたい。なら当然女性なら可愛く撮れている方が良いわけだが。サムネと動画の差がありすぎるのも良くない。
アプリでの補正は本人の価値観次第だが、違和感を軽減する方法としては、動画と同じ環境からサムネを作ること。
配信する部屋で動画をテスト撮影し、同じ環境でサムネイルの撮影もすれば、入室した時の「別人やないかーい!」状態を防ぐことができる。
サムネの文字入れの位置と文字数
サムネイルに文字を入れる場合、適当な位置に入れると、別のページでくり抜かれた際に文字が見切れてしまい、素人感が出てしまう。
上記の画像は「ポコチャ」をベースに作成したが、多くの配信アプリで、2枚目の画像の白丸部分に文字を収める様にすれば、見切れない。
文字数は8文字程度におさめる。それ以上増えると、もう何が書いてあるか解らない。これを「視認性」という。
キャッチコピーのアイディア案
新人のアーティストやシンガーにはキャッチコピーが必要。キャッチコピーは広く響く必要はない。まずは特定の人だけが気になればOK。
「初心者シンガー」「歌い手です」はダメ。
「税理士シンガー」「商業高校アーティスト」「義理父ギタリスト」「缶バッチ歌手」なんでも良い。ただし嘘はダメ。
あなたの名前だけでは友人しか配信を見てくれない。「みゆきです」と言われたところで魅力はゼロだ。キャッチコピーには既に世の中の人が知っている言葉を付け加えて「自分の売り」を作ること。
ライブ配信のコツ まとめ
新人アーティストがライブ配信で集客する為に意識したいポイントをお送りした。
小さな心がけではあるが、一つ一つ意識していく事で、配信の質は少しづつ向上してファンも増えていく。
最高のものを届ける必要はない。あなたの表現を愛してくるファンがいる場所へしっかり届けばよい。
- 週1日、15分からでもOK
- セットリストをつくれ
- アカペラは逆に良い
- 配信を絶対さぼらない
- 曲のアーカイブをつくれ
- お礼に自分の曲の替え歌
- サムネは撮影部屋から作成
- 文字を入れるなら8文字
- キャッチコピーを持とう
今後、日本でのライブ配信人口が更に増えていくと配信に付加価値をつけるのが難しくなってくる。
音楽アーティストとしては、実際のライブ活動と並行して、ネットの繋がりとライブでの繋がりを両方で育てる必要がある。
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それでは、よき創作を。